創造性をとりもどせ!!

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オレが借りているアトリエの創設者・久保田弘成さんは、
多忙な仕事と育児の合間をぬい、石拾いをしているそうだ。

そして、あつめた石を形ごとにジャンルわけしつつ、
石の成り立ちなども勉強して日々、見識を深めている。

オレは「すごいなーこの人」と感動した。

わざわざレジャー施設に行かずとも、
amazonでたかい買い物をせずとも、
自然のなかから楽しみを見いだす。

これほど創造的なことってあるだろうか。


今まで、オレは職場などで、

「休日が退屈で、人生がむなしい」
「生きがいもなく、はやく死にたい」

といった話をたくさん聞いてきた。
では、そういう人が休日に何をしているかといえば、
ただひたすらスマホゲーム三昧だったりする。

それが仲のいい人だった時には、
オレは相手にどんなに煙たがれようと、

「ゲームはやめたほうがいいよ」

と、しつこく言いつづけてきた。
まあほとんど、
「よけいなお世話だよ!」とイヤがられるだけだが、
それでもなお言いつづけるのには、理由がある。
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バラエティ番組、スマホゲーム、パチンコなどは、
大なり小なり、自分を疎外する行為だ。

たとえわずかなヒマつぶしであっても、
コンテンツが与える刺激にただ反応するだけの、
受け身の自分をつくりだしてしまう。

「ここを押すと音が出て光りますよ!」という、
ゲームの指示どおりに操作したり、

「はい、ここ笑う所ですよ!」という、
番組テロップの指示どおりにつられて笑ったり、

そういう条件反射をずーっとくり返しているうちに、
どんどん主体性はうばわれ、無気力だけが増していく。


そのうち、
周りにいる好奇心旺盛な人の気持ちが、わからなくなってくる。
「あの人は、何であんなに楽しそうなんだろう?」と。

わからないゆえに、

「いい年してあんな事に夢中になって、バカみたい」

と、皮肉すら口にするようになる。
つまり、老ける。
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そしてふと、
自分の中に充満しているむなしさに気づく。
原因もわからぬまま、ただ死にたいと思う。

今まで、ずっとないがしろにされてきた「自分」が、
ここにきてようやく無言の抵抗を始めているのである。

本来ならそこで、

「本当は自分は何がしたいんだ?」

と、胸のうちに聞いてみればいいのだが、
さらにテレビやギャンブルや酒やスマホゲームなどで、
ムリやり思考停止させてしまう。

負のループである。
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この虚無から抜けだすには、
人間が人間を楽しませる(お金を払わせる)ために、
どこまでもお膳立てされたコンテンツよりも、


プランターで野菜を育ててみたり、

カメラをぶらさげて街を散策してみたり、

お菓子作りや裁縫に挑戦してみたり、

映画や読書をして、
その内容から作者の意図をさぐってみたり、

近所の川原で釣りをしてみたりして、とにかく、

「すっかり見なれたと思っている日常から、
いかにオモシロを見いだすか」

という創造性を働かせることが、
もっとも大切になってくる。

岡本太郎が、
「人間即芸術。芸術即人間」
と言ったのはそのことで、

うしなった生きがいを回復させる、唯一のカギなのだ。

by kan328328 | 2017-05-29 21:50 | アート | Comments(0)

美術作家・三宅感のブログです


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