
妻子つれてイッセイ・ミヤケ展とモランディ展を観に行ったよ。
まずは六本木でやっているイッセイ・ミヤケ展に向かった。
友人の関口光太郎くんが、新聞紙アートでコラボレーションしているのだ。
日曜という事もあり、会場はすごい人ごみだった。
そしてやはりオシャレな人が多い。
グラデーションに染めた髪をななめに切っている人も多い。
ああいうの一度、やってみたかった…
わが胸中の、ストレートヘアーへのあこがれ、いまだ消えず。
コインロッカーに荷物をあずける。
俺がジャンパーを脱いだとたん、奥さんが爆笑した。
ふと自分の服を見ると、上着がパジャマのままだった。
やってしまった〜。
ちゃんと着替えて来たつもりだったのに!
「なんでわざわざそういうの着てくるの?」
と笑いが止まらない奥さん。
いや、狙いじゃないから!
こういう事、けっこうあるんだよな…。
今さらしょうがない。どうあがいてもパジャマだし。
意を決して、会場に入る。
長い通路に、ずらりとならんだイッセイ・ミヤケの服。
先鋭的、未来的、環境的。
問題なくかっこいい。しかし、
「まずは関口くんの作品を見よう」
と、ずんずん進むパジャマ姿の男。
最初はまわりの視線が痛かったが、じょじょに、
「もしや自分いちばんモードの先端を行ってる?」という思いがよぎる。
そして、だだっぴろい会場の一隅に、関口コラボ作品はあった。
そびえ立つ、巨大な新聞紙の長方形立体。
「2001年宇宙の旅」のモノリスのようだ。
いわく象徴的な形である。
前面にひろびろと張りつけられたジーンズ生地。
両側面には、布状になった新聞紙とガムテープが敷きつめられている。
その壁面を、探検家らしき男がよじのぼり、双眼鏡をのぞいている。
レンズの先にいるのはクジャクか、鳳凰か、火の鳥か?
どうやら崖の上で羽根を休めているらしい。
その下から、インパラが首をグイッともたげて、立派な角を誇っている。
壁面からニョキニョキと伸びた動物の足は、ジーンズを履いている。
周囲でポージングしているマネキンたちは、どこかの部族を思わせるような出で立ちだ。
みんなイッセイ・ミヤケの服を着て、関口製の動物マスクをかぶっている。
なんだかとてもメッセージ性が強く出ているな、と思った。
イッセイ・ミヤケ氏のコンセプトだろう。
その分、関口カラーは弱めである。
彼の作品が持つふくよかな生命感も、わりとひかえめ。
あたりまえだ。ここはイッセイ・ミヤケ氏の土俵だから。
世界的アーティストからの要望にこたえつつ、自分の世界観を打ちだす。
これは、タイヘンな作業だったろうな〜…。
自分はまだ感じたことのない境地にいるであろう、関口くんを思う。
この展覧会によって、経験値はグンとあがったはずだ。
孤軍奮闘だよ、彼は。昔からずっとそうだ。
面白いと思ったのは、新聞紙とガムテープでできたマットな生地だ。
とても独特の質感である。
「この生地で抽象形態をつくったらすごそうだな〜」と、自分の田んぼに水を引くパジャマ男。
そして、そのガムテープ生地の上を這う植物や動物たちはみな主張せず、壁面と溶け合っているようにも見える。
これは今までの関口作品にはあまりなかった「ぼかし」の要素では?
てことは、人も動物もやがては自然に還りゆく、万物流転のイメージ?
ああ!自分とおなじ思いで作ってる!
などと勝手な想像をふくらませつつ、俺は作品の前を離れた。
帰りのグッズショップで、奥さんはなぜかマスキングテープを買った。
イッセイ・ミヤケのデザインが印刷されている、かわいいやつだ。
かわいいけど、マスキングテープなんか買ってどうするんだろう?
おれもアクリル絵の具で直線を塗る時とかに、たまに使うけど。
まずは六本木でやっているイッセイ・ミヤケ展に向かった。
友人の関口光太郎くんが、新聞紙アートでコラボレーションしているのだ。
日曜という事もあり、会場はすごい人ごみだった。
そしてやはりオシャレな人が多い。
グラデーションに染めた髪をななめに切っている人も多い。
ああいうの一度、やってみたかった…
わが胸中の、ストレートヘアーへのあこがれ、いまだ消えず。
コインロッカーに荷物をあずける。
俺がジャンパーを脱いだとたん、奥さんが爆笑した。
ふと自分の服を見ると、上着がパジャマのままだった。
やってしまった〜。
ちゃんと着替えて来たつもりだったのに!
「なんでわざわざそういうの着てくるの?」
と笑いが止まらない奥さん。
いや、狙いじゃないから!
こういう事、けっこうあるんだよな…。
今さらしょうがない。どうあがいてもパジャマだし。
意を決して、会場に入る。
長い通路に、ずらりとならんだイッセイ・ミヤケの服。
先鋭的、未来的、環境的。
問題なくかっこいい。しかし、
「まずは関口くんの作品を見よう」
と、ずんずん進むパジャマ姿の男。
最初はまわりの視線が痛かったが、じょじょに、
「もしや自分いちばんモードの先端を行ってる?」という思いがよぎる。
そして、だだっぴろい会場の一隅に、関口コラボ作品はあった。
そびえ立つ、巨大な新聞紙の長方形立体。
「2001年宇宙の旅」のモノリスのようだ。
いわく象徴的な形である。
前面にひろびろと張りつけられたジーンズ生地。
両側面には、布状になった新聞紙とガムテープが敷きつめられている。
その壁面を、探検家らしき男がよじのぼり、双眼鏡をのぞいている。
レンズの先にいるのはクジャクか、鳳凰か、火の鳥か?
どうやら崖の上で羽根を休めているらしい。
その下から、インパラが首をグイッともたげて、立派な角を誇っている。
壁面からニョキニョキと伸びた動物の足は、ジーンズを履いている。
周囲でポージングしているマネキンたちは、どこかの部族を思わせるような出で立ちだ。
みんなイッセイ・ミヤケの服を着て、関口製の動物マスクをかぶっている。
なんだかとてもメッセージ性が強く出ているな、と思った。
イッセイ・ミヤケ氏のコンセプトだろう。
その分、関口カラーは弱めである。
彼の作品が持つふくよかな生命感も、わりとひかえめ。
あたりまえだ。ここはイッセイ・ミヤケ氏の土俵だから。
世界的アーティストからの要望にこたえつつ、自分の世界観を打ちだす。
これは、タイヘンな作業だったろうな〜…。
自分はまだ感じたことのない境地にいるであろう、関口くんを思う。
この展覧会によって、経験値はグンとあがったはずだ。
孤軍奮闘だよ、彼は。昔からずっとそうだ。
面白いと思ったのは、新聞紙とガムテープでできたマットな生地だ。
とても独特の質感である。
「この生地で抽象形態をつくったらすごそうだな〜」と、自分の田んぼに水を引くパジャマ男。
そして、そのガムテープ生地の上を這う植物や動物たちはみな主張せず、壁面と溶け合っているようにも見える。
これは今までの関口作品にはあまりなかった「ぼかし」の要素では?
てことは、人も動物もやがては自然に還りゆく、万物流転のイメージ?
ああ!自分とおなじ思いで作ってる!
などと勝手な想像をふくらませつつ、俺は作品の前を離れた。
帰りのグッズショップで、奥さんはなぜかマスキングテープを買った。
イッセイ・ミヤケのデザインが印刷されている、かわいいやつだ。
かわいいけど、マスキングテープなんか買ってどうするんだろう?
おれもアクリル絵の具で直線を塗る時とかに、たまに使うけど。
これ使ったらまずいだろうな。