ボクと東京タワーと、たまたま知久さん

現代美術家の関口光太郎くんから「みちのくプロレス」に誘われて、夕方いそいで電車に飛び乗りました。
すると、目の前にミュージシャンの知久寿焼さんが立っていました。
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知久寿焼さんは「たま」というバンドで、90年代の日本音楽界にものすごい衝撃をあたえた人です。
今はソロとして精力的にライブをしていて、パスカルズというバンドにも参加しています。

家の近所で、まさか知久さんに会えるとは・・・。
恐る恐る「知久さんですよね?」と声をかけると、「そうです」とおだやかな声。
わたしもそこで静かに立ち去ればいいものを、阿佐ヶ谷までの長道中、あれやこれやと聞き出す。
作曲について、オススメのバー情報、飼っているカメについてと、終始ニコニコと色々な話を聞かせてくださいました。

「らんちう」「電車かもしれない」「おるがん」「あんてな」「ねむれないさめ」「ここはもののけ番外地」「満月の丸バナナ」「かなしいずぼん」「月のひざし」「きみしかいない」「あたまのふくれたこどもたち」「満月小唄」「そんなぼくがすき」・・・。

たまの曲の中でも、少しさみしげで怖い楽曲群がわたしは大好きで、制作中もよく聴いているのでした。
ソロになってからも「月がみてたよ」「ちょっと今ココだけの歌」「みもふたもないうた」「死んぢゃってからも」「いちょうの樹の下で」と、あいかわらずいい歌を作り続けている知久さん。

なつかしい記憶の悲喜こもごもを思い出させるような、ふしぎな歌声。
息子がもう少し大きくなったら、絶対ライブに連れて行こう。


そして、みちのくプロレス。
今年は復顔師の戸坂明日香さんも一緒に観戦することに。
ひさしぶりの友人たちとの再会であり、わたしはとてもキンチョウしていました。
そして今回は関口くんの作品が、リング上で武器として使用されるとの事でした。

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どんな物体が出てくるか、せまい客席で待つわたし。
最終試合「宇宙大戦争」でレスラーたちに担がれてきたのは…


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東京タワーだった!!!
じつに見事な東京タワー!
梶井基次郎のレモンじゃないが、
それはリングの上で、カキーンと真っ赤に光っていた。

そこにモスラがマユを作ってサナギになり、
ミニラがよじのぼってキングコングに様変わり。

東京タワーはいろんなレスラーからブン回され、クニャクニャと柔軟に曲げられ、最後はここぞというタイミングでボッキリと折れた。


すがすがしくて、美しい!
実にこうありたい、と思った。

自分もがんばろう!



by kan328328 | 2016-12-16 18:27 | 日常

美術作家・三宅感のブログです


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