粘土のウサギ

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先々週末、日大病院に出向いて、
一緒に紙粘土制作をされた方が、
おとといの朝にご逝去されました。

心からお悔やみ申し上げます。


当日は材料をいろいろ用意していきましたが、
その方の体調や時間とのかね合いもあり、
僕が目のまえで、公開制作をすることに。

生まれ年の干支であるという、

「ウサギ」

というリクエストをいただいたので、
僕は「待ってました」とばかりに、
紙粘土をこね始めました。

ウサギなら予備校時代の課題で、
50匹くらいは作った経験があるので、
わりと自信があったのです。

が…

いざ作りはじめてみると、なかなか形が決まらない。

ぜんぜん、決まらない。

…ウサギの耳って、上向きだったっけ?

横向き?

指のカタチは?

目のカタチは?


…ほ乳類?


あたふたと迷走する僕の指先を見つめて、

「私が死んだら葬儀場であなたの作品を販売しなさいよ。
芸術家なら、そのくらい狂わないとダメよ」

という冗談が飛び出した時は、ドキリとさせられました。


ウサギともカエルともつかぬ、
アイマイな生物の間を行ったり来たりする紙粘土を、
じっと真剣に見つめていた眼差しを忘れません。

たった一日でしたが、素晴らしいひと時でした。
本当にありがとうございました。

by kan328328 | 2017-11-14 13:50 | 思い出 | Comments(0)

美術作家・三宅感のブログです


by kan miyake
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