さらば前橋

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「ブツの祈り」展、終了しました。

始まるまでは正直どうなるか心配だったけど、
本当たくさんの人が来てくれて良かった。

チラシを見てきた人、クチコミで来た人、
ただの通りすがりの人までフラリと来ては、
作品の感想をいろいろと聞かせてくれた。

商店街で展示、ホント良かった。

久しく人と交流していなかったせいもあり、
終わってみると心寂しく、前橋去りがたし。
おもわずギャラリーの屋上にのぼって、
セルフィージャンプショットを撮ったほどだよ。

さらば前橋。

さらば駅前の天然温泉ゆ〜ゆ。

展示期間中は毎朝毎晩、
湯あたりするまで温泉に浸かっていたっけ。
湯船の中にはいつも、

ベラベラとおしゃべりに興ずる若者、

目を閉じてうつむいている老人、

テレビのプリキュアに見入る坊っちゃん、

ふいに何かに呼ばれたように、
ザボっと立ち上がって出て行くおじさん、

がいたな。彼らを眺めながら、
また洗い場の鏡に映る自分を見て思ったのは、

「ハダカって哀しいな」

という実感であった。

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素っ裸になって肩書きや地位もなくした以上、
後はただ肉の哀しみをさらすだけなもんで、
「人類みな兄弟」って言葉がつくづく身にしみる。
堂々と鍛え抜かれたカラダですら、
その気負いによって、よりいっそう哀しいや。

フルチンや
カワズ飛び込む

なんて考えながら、こうして展示も終わり、
また俺はただの介護職員に戻るのだな。

しかし、
今年2回も個展の話を頂けるなんて思わなんだ。
作っていれば、とにかく、作ってさえいれば、
きっとだれかが見てくれているのだな。

さあ新作を作ろう。

by kan328328 | 2018-12-25 14:25 | アート

美術作家・三宅感のブログです


by kan miyake
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