コロナ報道に動揺する日々だ。
前橋の個展はオーナーの八木さんに任せっぱなし。
展示作品に使用してるポンプは3つの内2つ故障。
修理に行きたくとも、
「東京から地方への移動は殺人行為です」
と連日アナウンスされれば、動こうにも動けない。
保菌者意識も高まって、家の赤ん坊に触れる事すら、
なんだか罪悪感。
複数かけ持つ介護仕事にも影響が出てきてるし、
本来なら小学校で新しい友達を作り、
広い校庭を走り回っているはずの息子も、自宅学習。
それがよほどストレスなのか「プロレスごっこ」
の名目で毎日、俺の背中を殴りつけてくるのだが、
日に日に拳の力が強くなって来ていて、ヤバい。
昨日も息子のボディーブローがモロに入り吐き気、
とっさにエヘヘと笑ったものの、うずくまる俺。
それを見て「ヒャッハー!!」と暴徒化した息子、
飛び乗ってきて俺の顔を股間で圧迫してくる。
もう何の技をかけられているのか、わからない。
かと思えば、急にお笑いコンビの練習をさせられたり、
絵本作りに没頭したり、昭和の刑事になりきって、
紙で作ったタバコを部屋にポイ捨てしまくったり、
生後1ヶ月の妹の頭にかぶせる触角らしき物を作ったり、
オリジナルダンスを踊ったり、絶叫したり、
まあとにかく自己表現に忙しい6歳児だ。
そんな中、
たまに彫刻科の学生さん達が連絡をくれて、
家で出来る制作はないか、大学は再開するのかと、
先行きの見えない不安を打ち明けてくれる。が、
俺もまた不安なのでかけられる言葉などなく、
「ウチら一体、どうなるんかね・・・」と、
電話口で一緒になってプルプルするしかない。
悲しいかな、重度のぜんそく持ちである俺は、
もしコロナに感染したらアウト、なのだ。
死にたくない・・・
こんな志半ばで無名の作家のまま、
呼吸困難で死ぬとかマジありえねーしと悔しく、
ただ、ひたすらに悔しく!我が病身を呪うのだ。
呪うのだ!ぜんそくを!運命を!
呪う?呪うのか。
いや、呪わない。
そういう、すぐに何かのせいにする、
今まで散々たどった思考回路、俺もうやめる。
東京のバカヤローに裏切られ、
純情は踏みにじられ、ツバ浴びせられ、
ションベン引っかけられ、こんちくしょう!
っていう長渕風メンタル、俺もうやめるよ。
息子にせよ、学生さんらにせよ、
こうして唐突に学習機会が奪われた時ですら、
自分にできる事はないかと模索してるってのに、
踏みにじられた被害者意識を、俺、
お外にぶちまけてる場合じゃないから!