父ちゃんのホーが聞こえる

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前から欲しかった「三角ホー」っていう、
イケてる農具をAmazonで買った。
スネ夫が凶暴化したような形の、
雑草をひっこ抜いて、刈り、集めるやつ。

さっそくアトリエ行って試したら、
気持ちいいくらいブチブチ雑草が抜ける。
「おお、ホーすげー!ホーすげー!」と、
一人興奮した。

うだるような炎天の下、
極度の紫外線アレルギーである俺は、
全身に日焼け止めをベタベタ塗りたくり、
鈴木その子みたいな白塗りになって、
ひたすら草むしりをした。

何時間も何時間も手を休めることなく、
笹も、竹も、よくわからないキモい草も、
根こそぎホーで抜きまくって、捨てる。
そして腕が疲れてきたときは、

「クソ!クソ!コロナが!コロナが!」

と、罵りながら作業したので、
メチャクチャはかどった。

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〈ホー使用前〉

アトリエ周辺の草をすべて抜き終わり、
今度は発泡スチロールの分別をした。
キレイな発泡スチロールだけ選別して、
ゴミ処理場で安く処分してもらうのだ。

前回は受付まで持って行ったものの、
発泡が汚れていたために門前払いをされ、
とてもくやしい思いをした。

なので今回はしっかり汚れを除去してから、
車の後部座席へ発泡をギューッと詰め込み、
ふたたびゴミ処理場へと向かった。

「今度は拒否させねーぞ」と、
勇み足で受付まで行くと、ドアの窓に、
「来週まで夏休みを頂きます」の張り紙。

ふ…ふざけんな!!!と心で絶叫し、
俺は泣く泣くアトリエにもどった。

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〈ホー使用後〉

帰る道すがら、

「なんかこのままだと発泡を、
墓場まで持ってくハメになるんじゃね…?」

と思い、絶望的な気持ちになった。
なので、アトリエに到着するとすぐに、
作業場の整理を始めた。

「怒りに執着しない、執着しない」と、

自分に言い聞かせつつ、
いらなくなった道具類を袋に捨てていく。
そしてふと、道具棚の下を見やると、
ずっと置きっぱなしだったアセトンの缶が、
この暑さでパンパンに膨れ上がっている。

「ヤバい、爆発する…!!」

慌てて缶を外に出し、遠くから恐る恐る、
マイナスドライバーでツンツンしたら、

「ボッコーーーン!!」

という破裂音とともに、
缶のフタが空の彼方までふっ飛んでいった。
その瞬間、俺は何もかもやる気がなくなり、
速攻で帰宅した。

by kan328328 | 2020-08-17 17:53 | 日常

美術作家・三宅感のブログです


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