やはり俺は弱かった
2021年 11月 06日
アートプロジェクト高崎2021が開催中である。
三宅感による彫刻パフォーマンス、
「顔面バスツアー」も始まっているんだけど、
この一ヶ月ほど、僕はとても不安定だ。
なかなか参加者が集まらず途方に暮れたり、
締めつけられるような不安と吐き気の毎日。
夜には誰にも会いたくなくて布団にこもり、
すぐにでも泣きたいのに涙は流れない。
毎晩、深夜2時に汗ビッショリで目が覚め、
無性にどこかへ逃げたくなって家を飛び出し、
下はパジャマのまま深夜の住宅街を徘徊。
セブンイレブンでブラックコーヒーを飲み、
一瞬の安らぎを得るもカフェインで不安が増し、
再び徘徊・・・と、完全に挙動不審者である。
「顔面バスツアー」とは何なのか。そもそも、
現場に作品を設置するだけでは満足できず、
「自分の身体も作品としてぶつけていきたい、
人間でごった返す街の中へ異物を投入したい」
そういう意図で企画したパフォーマンスだ。
外へ飛び出していきたい!という衝動と、
誰にも会いたくない!という絶望のくり返し。
38歳になっても、二児の父になっても、
何にも成長していない自分の精神。
なぜもっとスマートにアートできないのか!
今年に入って朝晩ずっと坐禅をしていたので、
日々静かな心持ちで「何があっても平気っしょ」
くらいに思ってたのに、いざ本番が始まるとダメ。
すっかり克服したと思っていた弱い自分が復活し、
高崎城の下で心細さにガタガタ震え、奥さんに電話。
「もうダメだ、俺は。人も来ないし心が折れそう」
と伝えると、
「人が来ないなら町でチラシ配れば?」の提案。
弱った気持ちに寄りそうとかそういう次元じゃない、
無茶ぶりなアドバイスに急にカラ元気がわいてきて、
「よっしゃ配るわ!笑」
とチラシの束を抱え、店や通行人に配りまくった。
店員さんはほとんどこのイベントを認知しておらず、
「へえそんな事やってたの」と興味を持ってくれて、
すぐに参加者も決まったのだった。
俺は痛感した。
自分を脅やかしてくるのは、
いつだって自分なのだと。
そしてこれからも一生、
この弱い自分と付き合っていくしかないんだなと。
はずかしくて、みっともない自分と。
そんでチラシ配りの効果はやっぱり絶大だなと。
よし、残りの開催期間もがんばろう!
by kan328328
| 2021-11-06 06:36
| アート