おととい


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振り向くともう道が暗かった。


バイトの後で、多摩川の土手に座った。


そばの一枚岩に腰を下ろした。ひんやりして体育座りが決まらない。
「駄目だ。」と声に出してみた。

耳元でひゅうひゅうと、ああ、秋風が面倒くさかった。

遠くに人影があったけど、真っ暗で顔は見えない。向こうも一人だ。
何かぽつぽつと喋っている。


多摩川が、不毛な広さだった。海と違って、寛容さがなかった、威厳もなかった。
不毛な広さだ。


気に入った。

足元で小さな波が立って、ちゃぷちゃぷ音がしている。

誰も知らない小石、小石、小石。
生き物の視線にすら、一度も触れた事のない小石。
今、俺が掘り出して、この目で見た


対岸のマンションを携帯で撮る。
あのマンションは、とても遠い。大して綺麗でもない割に、ここから遠いのだ。

遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い遠い。

眠い。


帰りに葛西善蔵の本を買った。
by kan328328 | 2008-10-04 02:44 | 日常

美術作家・三宅感のブログです


by kan miyake
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