むすいどくげん

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勝海舟の実父、勝小吉の書いた自称伝「夢酔独言」を読んでいます。
自由気ままに暴れまくった自分の半生を振り返り、子孫たちに「おれの真似だけはするなよ」と忠告するために書いたという。
全編口語で書かれているので、読んでいて近くに小吉を感じます。
下手くそな文章がまた、味があって良い。

「おれほどの馬鹿な者は世の中にもあんまり有るまいとおもふ。故に孫やひこのために、はなしてきかせるが、能ゝ不法もの、馬鹿者のいましめにするがいゝぜ。」

この本で、特にグッと来たエピソード。

息子の麟太郎(勝海舟)は九才の頃、狂犬に金玉を食われて生死の境を彷徨った事がある。医者が来て玉を縫い付けてる間、小吉は麟太郎が泣かない様に枕元に真剣の刃を立てて置き、気合いを入れさせたらしい。すごい…。
しかし医者に「助からない。」と告げられた小吉は、ショックで毎日暴れまくった。
近所からは「あの剣客使いもついに気が違った。」と噂された。
小吉は毎晩水を浴びては金比羅様に裸参りをし、内の者には誰一人息子に触れさせず、七十日間麟太郎を抱きしめて眠ったという。
その甲斐あってか、麟太郎の体調はすっかり回復した。

という話。沁みます。
坂口安吾が絶賛していたこの本、確かに面白いです。

最近は二つのバイトを掛け持ちしつつ、夜は夜でシナリオの学校に通い始めました。
やっぱり映画は脚本だものね。
だから忙しくて(自分の事に)、娯楽と思える行為は読書か、散歩か、携帯で出来るロジックゲームだけ。しかもやるのはトイレの大の方に入った時だけ。と決めている。
ロジックゲームというのは、四百個に区切られた四角いマスの中を、縦と横に書かれた数字のみを頼りに、ただひたすら黒く塗りつぶしていくだけの遊び。
これが何故かはまる。
なので気づくとたまに、トイレでお尻を出したまま夢中になって遊んでいる時がある。


神様みたいに ギラギラと輝いて 荘厳な廃墟に雨を降らせるため がんばります。感
by kan328328 | 2008-11-13 23:16 | 日常

美術作家・三宅感のブログです


by kan miyake
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